L1ダッシュボード かんたん仕様書
— 数字はどこから来て、どう計算されているか —

作成: 2026-08-04 / 対象: L1_全社ダッシュボードの全カード(7枚)とグラフ・表(14本)/ 技術詳細は「ダッシュボード実装仕様書」参照

0. まず知っておくこと

0.1 数字のもとになっているCRMのタブ

ダッシュボードの数字は、すべてZoho CRMに入力されたデータから作られます。使っているタブは次の5つだけです。

CRMのタブ使っている項目役割
商談総額/契約日/商談開始日/完了予定日/ステージ/確度/更新日時/担当者売上・予測・案件数・受注率などほとんどの数字の源泉
通話通話の開始日時/担当者通話数のカウント
予定開始(日時)/主催者案内・面談数のカウント(今は種別を問わず全件)
目標目標金額/目標通話数/目標案内・面談数/対象期間/担当者「目標」と名の付く数字すべて
ユーザー(設定)所属店舗店舗の判定はすべてこの項目(商談側の「担当店舗」は不使用)

0.2 全体で共通のルール

ルール意味
「当月」は自動で切替今日が属する月のデータを表示。月が替わると自動で新しい月に(手作業不要)
「受注」= 契約日あり商談の契約日に日付が入っていれば受注と数える(ステージではなく契約日で判定)
「進行中の商談」契約日がで、ステージが「失注(他決)/失注(中止)/決済/決済(売り手)/完工」以外
店舗の判定担当者の「所属店舗」(ユーザー設定)で振り分け
上部のプルダウン店舗・担当者・パイプライン(売買)で絞り込み。ほとんどのグラフに一括で効く

0.3 ⚠️ 数字を見るときの注意(現在のデータ品質)

計算のしくみは正しく動いていますが、入力データ側に未解決の課題があるため、現時点の金額は実態とずれています。

  1. 総額の単位が店舗間で不揃い(万円と円が混在)
  2. 契約日が2026年3月以降ほぼ未入力 → 受注済・受注率が実際より小さく出ます
  3. 完了予定日の入力率が低い(進行中の約2割)→ 月末予測は下限の目安。捕捉度合いは「予測カバー率」カードで確認

1. 上段のカード3枚 — 「いま、どこにいるか」(確定した事実)

① 目標金額(例: ¥33,416,667)

目標タブの「目標金額」のうち、対象期間が当月のものを全担当者分足し算

目標金額 = 当月の目標金額の合計(目標タブ)

CRMの目標タブを直すと、翌朝には自動でここも変わります。

② 受注済金額(例: ¥972,000)

商談タブで契約日が今月の商談の「総額」を足し算。予測を含まない確定値です。

受注済金額 = 契約日が今月の商談の「総額」の合計

③ 不足金額(対 受注済)(例: ¥32,444,667)

不足金額(対 受注済)= 目標金額 − 受注済金額(マイナスなら 0)

「今月あといくら取る必要があるか」。現場が動くための数字です。

2. 下段のカード4枚 — 「このままいくと、どこに着地するか」(見込みを含む)

④ 月末予測金額(例: ¥2,643,135)

月末予測金額 = 受注済金額 + 見込金額

見込金額の計算(かみ砕くと)

  1. 「進行中の商談」のうち、完了予定日が今月末までのものだけを対象にする
    • 完了予定日がの商談は対象外(だから入力が大事)
    • 期日を過ぎたものは含めるが、30日以上放置(更新日時が古い)のものは外す
  2. 対象の商談ごとに「総額 × 確度(%)」を計算して足す
    確度=CRMの商談に入っている「決まりそうな確率」(例: 面談=30%、案内=40%、買付=85%)。個別に変えていればその値が使われます
  3. 担当者ごとの受注率の補正を掛ける(その人の受注率 ÷ 全社の受注率。0.5〜1.5倍の範囲)

⑤ 不足金額(対 予測)(例: ¥30,773,532)

不足金額(対 予測)= 目標金額 − 月末予測金額(マイナスなら 0)

「このままいくと足りない額」。④がどれだけ信じられるかは⑦で確認します。

⑥ 予測達成率(例: 8%)

予測達成率 = 月末予測金額 ÷ 目標金額 × 100

⑦ 予測カバー率(例: 18.40%)

予測カバー率 = 完了予定日が入力されている進行中商談の件数 ÷ 進行中商談の件数 × 100

予測の信頼度メーターです。低いうちは④⑤を「最低でもこれだけ」と読んでください。商談の完了予定日の入力が進むほど予測は正確になります(入力促進の進み具合もこの数字で分かります)。

3. グラフ・表 14本

3.1 日次トレンド(今月のペース確認)3本 — 売上/通話/案内面談_目標対比トレンド

横軸は「今月の日付」。線は最大3本です。

計算使うタブ・項目
目標レール(ガイド線)月次目標 ÷ 30 × その日までの日数目標タブ(目標金額/目標通話数/目標案内・面談数)
実績累計月初からその日までの実績の合計売上=商談(契約日×総額)/通話=通話(開始日時の件数)/案内面談=予定(開始の件数 ※種別を問わず全件)
予測レール(売上のみ)今日の受注済金額から月末予測金額へまっすぐ引いた線④と同じ

見方: 実績の線が目標レールの上なら順調、下なら遅れ。売上は毎日発生しないため、日々の判定は通話・案内面談を主に見ます。

3.2 比較(横並び)2本

レポート棒の中身
売上_店舗比較店舗ごとに「受注済/月末予測/目標」の3本(①②④と同じ計算を店舗単位で)
売上_担当者比較担当者ごとに同じ3本。上部の店舗プルダウンで絞り込み

3.3 月次の目標対比(数ヶ月の傾向)3本 — 月次_目標対比_売上/通話/案内面談

横軸は「月」。棒はその月の目標実績の2本(店舗プルダウン付き)。目標=目標タブの月次合計、実績=売上は契約日×総額・通話は通話件数・案内面談は予定件数の月次合計。

ねらい: 通話・面談は売上の先行指標。月をまたいだ達成傾向と、先行指標→売上の連動を見ます。

3.4 案件数と受注率 3本

レポート見えるもの計算
商談_案件数の推移月ごとの新規案件数(直近18ヶ月)商談タブの「商談開始日」がその月の商談を数える(反響数として扱う)
反響_案件数×CVR散布図月ごとに1つの点。右=案件が多い、上=受注率が高い横=その月の案件数。縦=受注率(CVR)=受注件数 ÷ 案件数 × 100(件数を合計してから割る正確な計算)
商談_受注率と受注ターム月ごとの受注率と、決まるまでの平均日数受注率=上と同じ。受注ターム=契約日 − 商談開始日の平均日数

3.5 先を読むための表・アラート 3本

レポート見えるもの計算
商談_ストック充足状況担当者ごとの「進行中件数」と「必要ストック件数」必要ストック=(月の目標金額 ÷ 平均受注単価)÷ 受注率。目標達成に必要な持ち案件数の目安。受注率・単価は過去12ヶ月から算出(契約日の入力が戻ったら6ヶ月に変更予定)
商談_滞留アラート担当者ごとの進行中件数を「正常/注意/危険」で色分け商談の「更新日時」から何日放置か。14日超=注意、30日超=危険
売上_未達要因分解店舗→担当者の一覧表目標・受注済・予測・不足・今月の案件数・受注率・平均単価・進行中件数を1行に。どの要素が原因で足りないのかを特定する表

4. よく使う言葉のミニ辞典

言葉意味
CVR(受注率)案件のうち受注(契約日あり)になった割合。「打率」のイメージ
確度商談ごとにCRMが持つ「決まりそうな確率(%)」。ステージに応じて自動で入り、手で調整もできる
レール目標を毎日同じペースで割ったガイド線(30日割りで固定)
ストック進行中の持ち案件。「常に必要な数を持てているか」を見る
滞留商談が更新されないまま放置されている状態
カバー率予測の計算に乗っている案件の割合(完了予定日の入力割合)

5. 「数字を直したい」ときにCRMで直す場所(早見表)

ダッシュボードのこの数字をCRMのここを直す
目標が違う目標タブの目標金額・目標通話数・目標案内・面談数
受注済に載らない商談の「契約日」を入力する
月末予測に載らない商談の「完了予定日」を入力する(+確度を見直す)
予測が大きすぎる/小さすぎる商談の「確度」「総額」を見直す。放置案件はステージを整理する
店舗の振り分けが違うユーザー設定の「所属店舗」
滞留の「危険」を消したいその商談を開いて状況を更新する(更新日時が新しくなる)